11月5日実施 田園調布学園土曜講座
【タイトル】 田園調布学園 土曜講座 「私たちと森林」
【場 所】 田園調布学園
【実施概要】 初めての草木染に挑戦
【参加者】 田園調布学園 中学生 1年:9名、2年:7名、3年3名 高校生:5名 計24名
【スタッフ】 幹事:高須賀幸英、スタッフ:小川和恵、福田正男、前田満子(報告)
今年は寒暖の差が大きく、紅葉が素敵です。紅葉染めの季節になりました。講座はコロナで昨年は中止になり、今年からはFIT「森の草木染教室」が担当することになりました。
「草木染って何?」、草木を水で煮だし作った染め液には“手”を持った色の分子が溶け込んでいて、天然繊維で作られた布の分子の“手“とくっつく。液の中では化学反応が起こっている。絵具や塗料の色が紙などの上にのっかっているのとは違っている。中高校生対象の体験講座のための資料を用意した。模様付けが終わった生徒全員にゴム手袋を付けてもらい染色、媒染と色が変わっていく様子を体験してもらう。草木染はそれ自体色々な色が出るが、浸ける時間や回数によっても色が変わってくる。
今日の草木染の内容
l 植物:スギの生葉
l 抽出法:アルカリ抽出(煮だすときに液をアルカリにする)で鍋返し(できた液を何度か鍋に移し替え空
気に触れさせる)
l 媒染剤:アルミ媒染(ミョウバン)
l 染める物:綿の巾着(濃染処理)
l 模様付:板締め、輪ゴムを使った絞り
スギの緑の葉からサーモンピンクの染め液が出来ていることに驚き、ほっとした様子で楽しく染色体験が進み、各自付けた模様で染めあがった巾着にうれしそう。ずっと使ってね。講座では、草木染について多様な話しをできた。今日のスギ材についての話、綿や繭玉の話など。草木染は同じ色を出すのがとても難しく、植物の環境、地域、季節、使用する部位等様々な要因で色が変わること、野菜に旬があるように、草木染に使う植物にも旬があること、動物繊維が染まりやすいわけはタンパク質が沢山のアミノ酸で構成され色々な“手”を持っていることなどについても話した。とても内容の濃い授業となった。(写真 授業の様子と完成した作品)
スギの葉を使用した染液づくりと染色の様子